
生後3ヶ月の赤ちゃんがいます。混合から完母になりたいのですが、今からでも間に合いますか?
上記の疑問に、生後3ヶ月からスタートして生後8ヶ月で混合から完母になった私が実体験をもとに解決します。
生後3ヶ月!混合から完母になれるのか?
なれます。
生後3ヶ月後半から、本格的に完母にむけて頻回授乳をがんばりました。
その結果、生後8ヶ月から完母です。
5ヶ月を長いと感じるか短いと感じるかは人それぞれですが、記事後半では5ヶ月かかったことについての理由を考察しています。
より早く改善したいと考えている方は、最後までお読みいただけると手助けになるかと思います。
生後3か月からスタートして、混合から完母になった方法
1日12回以上の授乳(搾乳をふくむ)
上記につきます。
とにもかくにも、母乳をふやすには「直母の回数」と「飲んだ量」が重要です。
私もそうでしたが、混合から完母に移行する際にぶちあたるのが夜間授乳の壁です。この点については後述していますので、ぜひ取り入れてみてください。
搾乳も含めて1日12回になるようにあわせればOK
- 授乳間隔があきすぎた
- 慣れない頻回授乳で乳首が損傷してつらい
上記のように直母が難しい場合は、ミルクを足しつつ自分で搾乳すれば問題ありません。
例
10回直母できて「あと2回不足している」という場合は、搾乳を2回すればOKです。
混合から完母になる際のミルクの増減について
ミルクの増減のポイントは以下です。
- 3時間以上あかないようにする
- 増減させるときは10ccずつ様子をみる
- 「泣く=ミルクを足す」の思考から脱却する
1. 3時間以上あかないようにする
3時間よりも授乳間隔があいてしまうと、1日12回の直母を達成しにくくなります。
完母の1日の平均授乳回数は約12回です。
したがって、3時間以上あかないようにミルクの量を調整しましょう。
2.増減させるときは10ccずつ様子をみる
個人的な体験からですが、10ccずつ行うことのメリットが以下です。
- 計りやすいので覚えやすい
- 10ccで結構かわる
上記の例をだします。
80ccのミルクだと4時間あく場合、70ccにへらして様子をみるということです。70ccにすると3時間で空腹を訴えるかもしれません。それでも間隔があくのであれば、さらに10cc減らして60ccにして様子をみるといった形です。
逆に60ccミルクを足しても1.5時間しかあかない場合、もうすこし間隔をあけたいとおもうのであれば10cc追加して70ccで様子をみてみましょう。
※1.5時間あくのであれば、十分なのでミルクではなく直母で補えばOKです。
まとめ
- ×80ccで5時間あく場合
→×70cc:4時間あく
→○60cc:3時間あく - ×80ccで30分しかもたない場合
→○90cc:1時間あく
→○100cc:2時間あく
正確なミルクを足す量は、赤ちゃんの体重から計算ができます。助産院や母乳外来で計算してもらえるので、正確な数値が欲しい方は受診してみるといいです。



個人的な経験からいえば、ミルクを足す上限はおしえてもらうとして、増減の量は自分の感覚で行ったほうがいいと思います。
ミルクの増減感覚を身に着けたほうがいい理由
- ミルクの減らし方
→赤ちゃんが残したミルクの量から考える - ミルクの増やし方
→赤ちゃんが空腹を訴えるまでの間隔で考える - 赤ちゃんの母乳を飲む量が増えてくる→ミルクを残すようになる=飲む量も一定ではない
上記のとおりです。
極端な話ですが計算にばかり頼ってしまうと、自分でどの程度ミルクを増減したらいいのかわからなくなってしまいます。
そうなると毎回助産院や母乳外来でミルクの量をはじきだしてもらわなければいけません。
なので、感覚を身に着けていったほうがいいと思うのです。
3.「泣く=ミルクを足す」の思考から脱却する
完母になるには今までミルクで補っていた分を母乳でまかなう必要があります。
母乳を増やすには「直母の回数」と「飲んだ量」がポイントです。
- 泣くからすぐにミルクをあげる
- 足りないようだからミルクをふやす
上記は完母への道を遠ざけます。



私もそうでしたが混合からスタートしている場合、「とりあえずパイで黙らせよう(・ω・)ノ」という発想になりにくいです。
空腹で泣いてしまうと焦ってミルクのことを考えてしまいがちですが、いったん落ち着きましょう。
徐々に母乳の割合を増やす
画像準備中
上記は1回の直母で得られる母乳量とミルク割合と、徐々に増えていく母乳量とそれに伴って減っていくミルクの様をあらわす図です。
1回の授乳で500cc必要な赤ちゃんだと仮定
- 母乳量がすくなく直母で100ccしか飲めない
→不足している400ccをミルクで補う※これが混合の状態です。 - だんだん母乳量がふえていく
- 直母で200cc飲めるようになる
→ミルクを300ccに減らす - 最終的に、直母で500㏄のめて、ミルクは不要となる
上記の状態になるためには、とにかく直母が必要です。
なので、「泣いたら直母」で、1日の直母割合を増やしましょう。
ミルクを減らしてはいけないとき
ただし、以下の場合はミルクを足しましょう。
- 授乳後1時間もたないで泣き出す
- 頻回授乳すぎてついていけない…
授乳後1時間もたない
目安として授乳後1時間もたない場合は、必要な母乳量が確保できていません。
これは体重低下など、赤ちゃんにとって命の危険が伴ってくる可能性があるので、授乳後1時間もたない場合はまずミルクをたしましょう。1時間もつようにすればOKです。
1時間もたない場合は、2時間くらい持つようにした方が余裕がうまれます。まずは赤ちゃんの健康が大前提です。
※成長に伴って、授乳間隔が分単位になることがあります。特定の時間や一時的にです。その場合は赤ちゃん側のメンタルが関係していることが経験からいえます。のちほど解説します。
頻回授乳すぎてついていけない
ミルクに頼っていた混合栄養出身の私もそうでしたが、当初は1時間に1回の授乳ですらヒィーヒィーでした。
頻回授乳がつらすぎる場合は体が慣れるまで仕方ないと考えて、母乳量アップよりも自分のメンタルの余裕を優先したほうがいいです。
したがって、あえてミルクをたして少し授乳間隔にゆとりをもたせましょう。



夜間授乳がつらすぎたときは、あえて多めにミルクを足して夜間授乳を1回で済むようにしたこともありました。
- 就寝直前にミルクをたす
- AM3時頃に夜間授乳(直母+ミルク)
- AM6時から直母のみ
上記のようにして、日中に回数を稼ぐという手法をとったこともあります。※助産師さんからの知恵です。
混合から完母になったときのタイムスケジュール
本当にざっくりですが、以下の通りです。
- 1時間に1回の授乳(昼夜問わず)
- 2時間に1回の授乳で落ち着く
上記の通りです。
だんだんと母乳量がアップしていったのか、ミルクを残す量がおおくなり、ついには哺乳瓶拒否をして幕をとじました。
- 顔を背ける
- 舌を出さない*
「1.顔を背ける」のはなんとなくイメージがつくと思います。
「2.舌を出さない」についてですが、「ミルクが欲しい=舌を出す」という風に教育していました。なので、哺乳瓶を近づけても舌を出さないことが多くなり、ミルクはいらないという意思を確認できました。
「ミルクが欲しい=舌をだす」という教育は、乳頭混乱時のトレーニングで身につきました。興味のある方は、こちらの乳頭混乱を直した方法という記事をのぞいてみてください。
完母で授乳間隔が3時間以上あくことはあまりない
- 母乳の消化がいい
- 母乳を求めるのは空腹時だけではない
上記の通りです。
母乳は消化がいい
母乳の消化がいいので、授乳間隔は1時間~2.5時間あたりがおおいと心得ましょう。3時間あくケースの子ももちろんいます。
授乳後3時間以上あかないことで母乳が足りていないのでは?と言われがちですが、完母では3時間以上はあくことは少ないと心得ましょう。



現在、1歳9か月でご飯も食べていますが、授乳回数は9~12回をいったりきたりしています。育児経験のない保健師さんや混合栄養で子育てを終えた知り合いにこの事実を話すと、やはり驚かれますし、誤った情報を吹き込まれることもおおいです。
よく言われたこと
- 栄養はない
- そろそろ乳離れさせないと
- 疲れませんか?
などなどです。



個人差もありますが、私の場合は2時間おき(夜間授乳もふくめ)の1日12回の授乳は、とくに苦痛ではありません。さすがに、1時間おきの夜間授乳は少々つかれますが、レイドバック授乳をしているというのもありかなりラクです。
少し脱線しましたが、3時間あくことはミルクありきだと考えたほうがいいです。
母乳を求めるのは空腹時だけではない
直母は赤ちゃんの空腹を満たすとともに、精神安定剤のような役割も担っています。
したがって、空腹ではないけど「すこし気持ちを落ち着かせたい」などといった赤ちゃん側の気持ちの都合によっては、15分間隔で授乳をもとめられることもあります。
混合栄養やミルク育児をしていた方にはわかりづらい
混合栄養のときには、空腹以外で泣かれたことがほぼありません。



赤ちゃん側もミルクが介入すると、直母であっても空腹をみたすという意味合いが強くなってしまうのかもしれませんね。
成長に従って、授乳間隔が分単位になることがあります。
その場合は、1日の授乳間隔をトータルで判断してみてください。
- 毎回1時間あかない
→母乳量が不足しているのかも - 特定の時間や1日の何回かで授乳間隔が極端に短い
→赤ちゃんの気持ち的な面かも
混合から完母になるのは時間がかかるのか?
私は完母になるのに5ヶ月を要しましたが、個人差がおおきいと思います。
個人的には以下の点が、おおきく左右すると考えています。
- 乳頭混乱などの改善すべき点がある
- 信頼できる助産院にめぐりあう
- 母乳量が増える速度
- 生後3ヶ月以前の直母の頻度
1.乳頭混乱などの改善すべき点がある
- 乳頭混乱
- 直母拒否
- 口腔機能的な問題
上記のような問題があると、まずそれらを改善するために時間を要するので完母になるのに時間がかかります。



私の場合は乳頭混乱という直母拒否にも対処しなければならなかったので、より時間がかかったのでは?と思っています。
関連:乳頭混乱を改善する方法
2.信頼できる助産院にめぐりあう
信頼できる助産院に巡り合うことは完母への道を短縮できます。
- 信頼できないと疑心暗鬼になる
- 指示を聞けなくなる
- 助産院ジプシーになる
- 時間もお金もかかる
上記の通りです。



私も完母のために助産院を3つ受診しました。
2つ目で完母への準備は整っていましたが、いろいろ納得できないことがあり、完母になれたのは3つめの助産院に出会ってからです。
信頼できる助産院を見つけるのは難しい
- ウェブサイトの情報はアテにならない
→写真の印象、方針、クチコミは操作できる - 受診しないと人柄や相性はわからない
→だいたいは「ママと赤ちゃんのために…」と書いている
上記の通りです。
結論:色々まわるしかない
大前提として、口コミは操作できるのであてになりません。



以前に口コミの削除&掲載依頼を受けた経験があります。
したがって、結論は時間とお金がかかりますが、その都度受診しつつ判断するしかないと考えています。
私は乳腺炎になるたびにいろんな助産院を利用して、育児相談をするならどこがいいかを考えながら施術を受けていました。母乳外来も含めるとトータル5か所です。
「いろんなところに行きたいんだよね?」(あちこち手をだして、方針をコロコロ変えたいんだよね?)とも言われたことがありますが、そういわれながらも体当たりリサーチしたおかげで、ベスト助産院を見つけることができました。
助産院と距離をおくときは、穏便に済むようにしよう
地域によっては助産院が少ないところもありますよね。
トラブルになったあとに受診するのは気まずいとおもうので、方針や相性があわなくて助産院と距離をおくときは、かなり穏便に済ませておきましょう。助産師の世界は狭いです。
意外と期待していないところがアタリだったりします
あえて勇気をもって「絶対ココあわないだろうな…」というところに飛び込んでみるのもアリです。
私の場合は、これがよかったです。
- 予想:「口うるさそうなおばちゃんだろうな…」
- 現実:「すごく女神。というか一番まともで普通な人にやっと巡り合えた」
こんな感じです。
3.母乳量が増える速度
増え方には個人差があると思います。私は母乳量の増えが緩やかだったように感じています。
- 生後1ヶ月:直母しただけたくさん母乳がでた
- 生後3ヶ月後半:しばらく授乳間隔が1時間おき
授乳間隔が2時間あくまでに時間がかかりました。
1時間ごとに授乳はできているのでその時点で完母ではありますが、私が目標にしていた2時間に1回の授乳になるまで時間を要したのは、母乳量の増えが緩やかだったからと考えています。
4.生後3ヶ月以前の直母の頻度
一般的にも生後3ヶ月までは、直母したらした分だけ母乳を増やすことができると言われています。
私も身をもって体験しており、3ヶ月後半からスタートすると、なかなか母乳量が増えないという実態に直面しました。
生後4ヶ月以降からだと、そこまで一気に増えることはないですが、生後3ヶ月までならかなり期間を短縮できるはずです。
なので、早めに行動しましょう。
乳房の大きさや母乳量は関係ないと考えています
自己判断で母乳量が増えにくいと決めない方がいいです。
以下は私の乳房情報です。
客観的なコメントなので参考になると思います。
- 助産院A「母乳過多というわけではないねぇ〜」
- 助産院B「小ぶりだけどいい働きをするパイだね」
母乳過多ではないけど、生後3ヶ月後半からのスタートでも完母になれました。
乳房も決して大きい方ではないけれど、ちゃんと赤ちゃんの要求に応えて射乳反射が3回ほどおこります。
※射乳反射の回数は個人差があると何かで読みましたが、私の場合は乳首に適切な刺激が与えられると3回くらいは射乳反射がおこります。
決して「たっぷり出る」とは言い難い乳房ですが、遅めのスタートでも完母になれました。ちなみに1歳9ヶ月ですがご飯と一緒に授乳もまだできています。
なので、あきらめないで継続しましょう。
母乳量を増やすのに効果を感じられなかったこと
- ごぼう子
→乳管を広げる、解熱作用があるだけ - ごぼう茶
→血液をサラサラにするのに役立つ - 母乳マッサージ
→2回しかしていませんので、断定はできませんが、定期的な受診が必要。直母するほうが自然で効率的と思っています。 - 水分摂取
→こまめにしていましたが、いまにして思うことはあまり関係ない気がします。極端でなければ
よくある質問
夜間授乳がしんどい時は無理しないでミルクのチカラを借りる
わたしは最初、夜間にミルクを足していました。
混合からのスタートだったので夜間授乳のしんどさに体がついていかず…(3か月、切迫早産入院だったので筋力体力ともに著しく低下)。
以下のように自然と夜間授乳もできるようになっていきました。
- 睡眠取りたい→ミルクつくる
- 夜間にミルク作るの面倒→もう母乳でいいや
上記の通りで、いつのまにか反射で起きれるようになり、そのまま母乳一筋でやってきております。
※さらにいうと、レイドバック授乳をしていたからこそ夜間授乳は耐えれたとおもいます。他の授乳姿勢だと睡魔がさめるし授乳しながら寝にくいです。
レイドバック授乳については、こちらの記事をお読みください。


乳腺炎になってから授乳間隔が短い
乳腺炎とは母乳がつまってしまい排出されない状態です。母乳は排出されなければ、生産しすぎと体が判断して母乳量を制限し始めます。したがって、乳腺炎になると母乳量が低下します。
しかし、どの月齢、年齢になっても赤ちゃんのもとめるまま授乳しつつ、すこし様子をみていると母乳量がもどります。
私の場合は、短くて1週間。ながいと1.5か月くらいは戻らなかったこともあります。頻繁に乳腺炎になっていた時期です。
完母になったと自覚したのはいつから?
- ミルク拒否がはじまった
- 1時間に1回の授乳で済むようになった
上記です。
1時間に2回以上の授乳が毎日のようにある場合は母乳量が足りていない可能性が高いので、ミルクを足していました。
- ミルクをのこす
- ミルク拒否
- 1時間に1回の授乳
- 2時間に1回の授乳
上記のようにおちつきました。