この記事では白斑(乳口炎)の原因・予防・対策についてをまとめています。
授乳期における白斑とは?
乳首の一部の皮膚だけが厚くなり、母乳の出口をふさいでしまうことです。
乳首の口内炎ともいえます。
- 見た目
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見た目は白くプチっとした感じであったり、白い点のようにみえるので乳栓のように見えることもあります。
- 症状
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授乳時に激しい痛みをともない、痛みは授乳後もしばらく続くことがおおいです。
- その後
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出口をふさぐので乳腺炎になりやすいです。
白斑の原因
- 潰し飲み
- 引っ張り飲み
- 乳首の大きさが小ぶり
上記のような飲み方を赤ちゃんがすると、乳首に負担がかかりすぎます。
1.潰し飲みの場合
アゴをつかって飲んでいる場合に潰し飲みになりやすいです。
※乳頭混乱になりやすいので注意が必要です。
関連:【画像付き】母乳相談室の使い方【乳頭混乱を防止・改善する方法】
母乳は舌で乳首をしごくようにして飲みます。
乳首に均等に圧力をかけることで母乳を飲むことができるのです。
対してアゴで飲むというのは、舌でしごかずにアゴを上下にうごかして(噛むようにするだけで)飲むことをいいます。
哺乳瓶などを使ってしまうと、その手軽さに慣れてしまいアゴでのむようになります。
※哺乳瓶は未熟児でも飲めるくらい少ない労力でのめるような設計になっているので、乳頭混乱になりやすいのです。
アゴをつかって飲んでしまうと、乳首に均等に負荷がかからないので以下のデメリットが生じやすいです。
- 飲み残し
→乳栓がつまりやすい - 一部に負荷がかかる
→白斑になりやすい
赤ちゃんの口に入れる前と後で、乳首の形が変わらなければokです。
逆に変形している場合は、程度によっては改善が必要かもしれません。
飲み終わった後の乳首の形でアゴを使っているのかがわかる
こんな形は要注意!↓↓

個人的な経験から言わせていただくと、以下のようになっていきます。
口からだす→つぶれたような形になっている→だんだんつぶれた部分に線のような跡がつくようになる→その線の部分に白斑ができる
つぶれた部分には大きな負荷がかかるので、白斑ができやすいように思います。
※白斑ができていて、飲み方を変えたり赤ちゃんがいつもと違う飲み方をしていると、他の部分にも負荷がかかりやすくなります。そうなると白斑が3つもできてしまう…ということにもつながります。
- 授乳に痛みがある
- 授乳後の乳頭が白っぽくなっている
- 授乳中に音が鳴る
- 赤ちゃんが反りながら飲む
- 頻回授乳している
- 30分以上の長い授乳をしている
- 片乳の授乳が長い
上記は乳首に負担がかかりやすいです。白斑(乳口炎)の予備軍となるでしょう。
2.引っ張り飲み
- 乳栓がつまっている
- 味が気に食わない?
※赤ちゃん側の不都合
乳栓がつまっていると均等に乳首へ刺激がいかなくなるので(吸てつがうまくいかない)、射乳反射がおこりにくくなります。そうなると早く母乳を飲みたい赤ちゃんは、怒って引っ張り飲みをします。
乳栓がつまる→均等に刺激がいかない→射乳が起こりにくい→引っ張って母乳をうながそうとする→乳首に余計な負荷がかかる→白斑ができやすくなる
※味が気に食わないなどの、赤ちゃん側の不都合による時も一緒です。
必ずしも引っ張り飲みをしているとそうなるわけではありませんが、授乳後の乳首の色が白く色が抜けている場合、余計な負荷がかかっていることが多いです。
3.乳首の大きさが小ぶり
助産院で聞いた話です。
乳首が小さいと、負荷が分散せずに集中しやすいので白斑ができやすくなるそうです。
わたしは授乳後に高確率でレイノー現象*が起きていました。
乳首の形状も多少なり関係しているかもしれません。
※レイノー現象…血が一時的に通わなくなって色がぬけること。ジンジンした痛みが出る場合もある
白斑の対処法について
- 新デスパコーワをぬる※おすすめです
- 搾乳
- ミルクスルーブレンドを飲む
1.白斑(乳口炎)には新デスパコーワを欠かさず塗る
口内炎治療薬である新デスパコーワを白斑に塗るという対処法です。
個人的には一番早く効果が出て、痛みの軽減もできるのでおすすめです。
具体的な手順については完治!白斑(乳口炎)がずっと治らない【新デスパコーワで最短改善】で解説しています。
赤ちゃんへの安全性については、新デスパコーワは赤ちゃんに安全?【1年使った感想と専門家の意見】で解説しています。
2.自分で搾乳する
授乳後に自分で搾乳することで、より早く白斑を開通させることができます。
私自身も、同様にして開通させたことが何度もあります。
手順やポイントは乳栓を出すときと同じです。
以下の記事を参考にしてください。

※乳栓と白斑は似ており、見分け方は白斑と乳栓の違いわかりますか?【取り方と予防法も解説】で解説しています。
3:AMOMAミルクスルーブレンドを飲む
ミルクスルーブレンドは体の巡りをサポートしてくれます。
私自身ミルクスルーブレンドを飲んで感じたのが以下の通りです。
- 乳栓ができにくくなった
- 白斑の開通が早くなった
ミルクスルーブレンドのレビューはAMOMAミルクスルーブレンドを2ヶ月試してみた感想にかいています。
白斑の予防について
- まっすぐ乳首を入れる
- レイドバック授乳を試してみる
- 張ってる状態で授乳しない
- AMOMAミルクスルーブレンドを飲む
- 乳栓ができたら早めに取る
- 乳頭を柔らかく保つ
1.真っ直ぐ乳首が赤ちゃんの口に入るように
まっすぐ入れると均等に負荷がかかるので、一点に負荷が集中するのを避けられます。
正しい飲み方にかえれば白斑のできる確率はグンとさがります。
※向き癖がある場合だと、まっすぐ入っていないことが多いです。
月齢が3か月以降になってくると自分なりの飲み方ができてくるので、向きをなおしても元に戻されることもあります。したがって、ゆっくりと少しずつズラしていくしかありません。
2.レイドバック(リクライニング授乳)授乳を試してみる
画像:リクライニング授乳を準備中です
上記の画像のような授乳方法がレイドバック授乳といいます。
レイドバック授乳について、助産師さんから以下のように言われました。
レイドバック授乳で飲みとれないものはない
(直訳:個人差はあるけど、レイドバック授乳は効率よく母乳を飲むことができる)
レイドバック授乳にしてからは、本当に白斑ができなくなりました。乳栓は自分で取ることができるので、痛みのある授乳とはおさらばできました。
レイドバック授乳については、レイドバック授乳のやり方で解説しています。

3.AMOMAミルクスルーブレンドを飲む
AMOMAミルクスルーブレンドを飲むことで、スムーズな母乳の出をサポートできます。
また、乳栓も劇的にすくなくなります。
乳栓がつまると以下のようなプロセスで、白斑ができやすくなります。
乳栓が詰まる→赤ちゃんが引っ張って飲む→乳頭に負担がかかる→白斑ができる
したがって、ミルクスルーブレンドを飲むことで白斑を予防することができます。
ミルクスルーブレンドの口コミは以下の記事で解説しています。

4.張ってる状態で授乳しない
授乳前にすこし搾乳してから授乳しましょう。
乳房が張る→乳輪がかたくなる→赤ちゃんの舌が滑る→滑らないように強く吸い付く
上記のようなプロセスを経て、乳首に余計な圧力がかかるため白斑ができやすくなります。
なので、授乳間隔が空きすぎて乳房が張ってしまったら、すこし搾乳してから授乳すると予防につながります。
5.乳栓ができたら早めに取る
母乳の出が悪くなると、赤ちゃんは何とかして母乳を出そうと引っ張り飲みをします。
その結果、余計な負荷がかかり白斑(乳口炎)ができやくすなります。
乳栓はコツを掴めば自分でとれるので、乳栓ができたら早めにとると白斑予防につながります。
以下の記事では乳栓をとるコツをまとめています。
私自身、この方法で毎回乳栓をとっており、もうかれこれ1年近く助産院にはいっていません。

6.乳頭を柔らかく保つ
乳首が固いと、授乳した直後に一気に引き伸ばされるので白斑ができやすいです。
白斑(乳口炎)や乳栓が繰り返されると、乳首の先端が硬くなっていくことがあります。その場合は、授乳前に少しほぐしておくと軽減できます。
上記は私自身の経験ですが、白斑(乳口炎)が改善するつれて、乳首の固さももとに戻りました。
痛みを我慢しないでミルクに頼るのもあり
注意:これからお話しすることは私の経験と思うことであり、一般的に言われていることとは異なります。
以下の通りです。
- 世間:頻回授乳で白斑(乳口炎)を開通
- わたし:頻回授乳しすぎないで白斑を開通
白斑を開通させるために頻回授乳することについて
白斑(乳口炎)は圧力(負荷)が一点にかかりすぎるのが原因のため、頻回授乳しすぎることでより多くの負荷をかけてしまうのでは?と思うのです。
したがって、白斑を早く改善させるには以下のことが重要だとかんがえています。
- 炎症をしずめつつ清潔に努める
- 余計な負荷をかけない
- 痛みの軽減*
*痛みの軽減…痛みがあると射乳反射が起こりにくくなるので、それだけ赤ちゃんは引っ張って飲んだり、クチュクチュと吸てつする時間がながくなります。
上記すべてを満たすには、できるだけ授乳回数を少なくしつつ(②)、新デスパコーワを乳首に塗っている時間を長くする(①③)、だと個人的には考えています。
したがって、一時的にミルクの使用も検討してみるのもアリかなと思うのです。
ミルクを足すポイント
授乳後にミルクを足す量は、各々で調整してほしいのですが私が行ったポイントは以下の通りです。
- 1日(24時間)の総授乳回数:8回*を下回らない
- 授乳間隔:張りすぎないようにする
*8回を下回らない…8回より下回ってしまうと、母乳をつくるホルモンが妊娠前の状態まで低下してしまいます。その結果、母乳量が減少してしまい、母乳育児を続けられなくなる可能性がでてくるためです。
以下は私の白斑期に行ったスケジュールです。
- 1日(24時間)の総授乳回数:8回
- 授乳間隔:3時間になるようにミルクの量を調整
一時的にミルクを足した結果
授乳後にミルクを足して、3時間でお腹が空くようにしました。
授乳間隔の変化
2時間おきに授乳→3時間おきの授乳
授乳回数の変化
1日の授乳回数は12回→1日8回
白斑の開通スピードは?
頻回授乳とかわりなかったと記憶しています。
授乳後に自分で搾乳もしていました。
母乳量の変化は?
最初はすこし減ったような気がもしましたが、わりとすぐに元に戻ったような気がします。2022年12月5日現在(1歳9か月)まで母乳育児をエンジョイしています。
このような方法もあります、というご紹介でした。
授乳回数が減ったことよりも、一度授乳したら「約○時間は乳首を休めることができる~!」というのが1番のメリットです。
あまりにも痛みがつらい場合は、ミルクを一時的に足して楽をするのもありです。
白斑(乳口炎)と食事は関係あるの?
関係ないと考えています。
食事内容ではなく、乳首への負荷のかかりすぎで白斑ができたことが多かったからです。
ちなみに食事制限も和食中心もしていません。