なんでか他の人よりも繊細。実は、超敏感で傷つきやすい…。
よくいろんなことに気づいてしまう。もちろんそれでイイこともあるけど、同じくらい嫌な思いをすることも多い。
自分自身の弱さに苛立ってしまう。相談しても相手にはわからないし、なぜかマウントの取り合いになったりもする。
こんな経験ありませんか?あるとしたら、今から紹介する本がおススメです。
今日は2冊あるうちの1冊目、長沼睦雄さんの「敏感すぎる自分に困っています」レビューしていきます。
- 本の内容
- 感想
- HSPの特徴(HSPについて)
- 私の経験談に基づく考え
敏感すぎる自分に困っていますの内容

世の中には、こんなことで人生を左右されてしまう人がいます。
- 色や音、匂いなどちょっとした刺激が気になるので、外出するだけでも疲れてしまう
- 相手の事を考え過ぎて、常にいい子でいようとしてしまう
- 周囲の感情に影響されやすい
- 評価、プレッシャーに極度に弱い
- 感情・気持ちを抑えてしまう
この悩みに対して、答えを出してくれているのがこの本です。
上記のような悩みを抱えている人に対して、本書はこんな答えをだしてくれています。
- なぜこのような事が起こるかの説明
- 原因
- 今後の生き方
- 改善方法
敏感すぎる自分に困っていますを読んだ感想

【イラスト付きで読みやすいです】
リアルなイラストじゃない分、感情移入しにくいので軽く読むことができます。
綺麗すぎると、感情移入しやすくてダメです。
この本を手に取る人は、何かに敏感で困っている人なので感情移入しにくいというのはメリットだと思います。
また、心理学的要素が多いのでイラストがついていた方が理解がしやすいです。
【自分のことを知ることができた】
子供の心療内科の受付をしていたことがあるので、ある程度自分の事はわかっているつもりでした。
つもりだけではなく、わかってもいました。(その当時は)
しかし、時代が進むにつれて研究も進み、今までとは違った考え方や結果が出てきます。
私の場合は、こちらの本に書いてある考え方の方が、とても自分にしっくりくることが多かったです。
自分自身を改めて見つめなおすきっかけとなりました。
【予防することができる】
原因が分からないと防ぎようがありません。今まではただやられっぱなしでした。
しかし原因が分かった今は、自分にとってよろしくない状況はできるだけ避けるように対策することができます。
【たくさんの方に読んでほしい】
これは一部の人間の問題にとどめておかない方がいいと思います。程度の差があるので、同じ問題でも困難に感じる人とそうでない人がいます。
別の問題でも同じかと言うと「個人差」があるため、そうとは言い切れません。全く逆の立場になりうることすらあります。
「こういう人がいるから、理解してほしい」というのももちろんありますが、「あなたも、そうかもしれないよ?」という意味でも、いろんな人に読んでほしいと思います。
冒頭に挙げた悩みを抱えている人は、一部の人だけじゃないからです。
つぎからは、内容紹介とともに、私の思ったことも一緒に記述していきます。
敏感すぎる自分に困る原因は、気質だった

はじめは何かわかりませんでしたが、まさかの気質だということが分かりました。
HSPってなあに?
HSP=highly sensiteive personー日本語に訳すと「とても敏感な人」という意味です。
HSPと言う概念はアメリカの心理学者、エレイン・N・アーロン博士により1996年に提唱されました。
引用:敏感すぎる自分に困っています
この説明だけじゃ、あんまりピンときませんね。
私も本書を読みながらこのブログを書いている時に、同じ壁にぶち当たりました。
おそらく、気質なので説明するのは簡単ではないということでしょう。
しかし、HSPとは?がカンタンにわかる方法があります。
先にHSPの人は「どんな悩みを抱えがちなのか」を見ることで、理解しやすくなります。
では、特徴見ていきましょう。
- 10歳ごろから「敏感すぎる自分」を意識し始める
- さまざまな刺激に敏感
- 感じていることをうまく言い表せない
- イヤだといえない、断れない
- 監視や時間制限や評価を嫌う
- 周囲の人の気分や感情に左右される
ほかにも本書にはチェックリストがあるので、やってみるといいと思います。
当てはまる人はほとんど当てはまります。。
ただ敏感というわけじゃない
このアーロン博士が行った研究によると、ザックリと敏感な人と敏感じゃない人は半々くらいで分かれるようです。
HSPの概念の提唱者であるアーロン博士は1990年代にアメリカで行った、あらゆる年齢からランダムに選ばれた300人を対象にした電話調査の結果、全体の20%が「極端に敏感」または「かなり敏感」であり、22%が「適度に敏感」であり、42%が「まったく敏感でない」であったと報告しています。
引用:敏感すぎる自分に困っています
「電話調査なのかーい」と、突っ込みたいのは私だけじゃないはず。時代ゆえか、それとも電話で済むくらいの内容なのか…。
私はこの結果にびっくりしました。
全く敏感でない人のほうが多いなんて…。むしろ逆だと思っていました。
でも、だからこそ幼少期に「みんな感じないのかな…」と疑問に思うようなことが多かったのも納得いきます。
ただ敏感なタイプ=HSPというわけでもないようです。
最近のHSPの脳科学的な研究を踏まえ、アーロン博士は、「HSPには①深く処理する、②過剰に刺激を受けやすい、③共感力が高い、④ささいな刺激を察知する、の4つの側面全てがある」と述べていますが、単に感覚的に敏感であるというだけではこれだけの条件を満たすことはできませんし、そうでなければHSPが「他の人とは何か違う」と違和感を持ち、普通になろうなどと悩むことはないでしょう。
引用:敏感すぎる自分に困っています
これを読む限りだと、すべてを満たす人がHSPということになりますね。
(にしても句読点が多い…(笑))
私自身は「③共感力が高い」は当てはまらないと思っているのですが…感情移入しやすいのがそうなのか…?
感情移入しやすくて、自分も同じ思いをしたくない・苦しくなる…だからあえて知らんふりすることはあるなぁ、と本を読んで思っていました
HSPは新しい概念
自分の心や身体の不調はどこから来るのか、なぜこんなに疲れやすく、どうして一度にたくさんのことができないのか、いつからマイナス感情だらけになったのか…
そんな生きづらさや困った気持ちを抱えている人たちを、一言で言い表してくれる適切な説明や概念がこれまでなかったのです。
引用:敏感すぎる自分に困っています
この抱えている悩み、めっちゃわかります。
しかし現実はそんなに甘くない。
- 不幸自慢
- 敏感体質だからすごいって言いたいの?
こういう風に思う人がいるから、単純に打ち明けることができません。それこそ、第二の悩みです。
上記のように思う人は、目立ちたがりで、構ってほしい人がおおいものです。
本当は悩む必要なんてない
HSPと非HSPでは感覚を受け取る過敏性の質が違うのですから、「なぜ自分は他の人たちより弱いんだろう」と自分を責める必要などなかったのです。ただ単に、あなたと同じ感度の人たちが少なく、それを説明してくれる人がいなかっただけなのです。
引用:敏感すぎる自分に困っています
説明してくれる人が出てきたから安心できますよね。
でも本当は、そんなのがなくてもお互いに認め合える世界が理想なんだと思います。
敏感すぎる自分に困っていますからわかる、HSPの神経の違い

交感神経と副交感神経がありますよね?そのあたりがちょい違うようです。
HSPは常にフル稼働
まずは交感神経と副交感神経のちがいを、めっちゃ簡単に説明します。
- 交感神経…やる気Max神経。(興奮ともいう)
- 副交感神経…リラックス神経
仕事や学校、外に行っている時や、日中なにかしている時に働きます。
家に帰ってきてリラックスしているときや、お風呂に入っているときに働きます。
この二つの神経を自律神経といいます。
自律神経のバランスをとりながら、私たちは毎日活動してるのです。
しかし、この自律神経のバランスが崩れてしまうときがあります。
フル稼働しすぎて自律神経が崩れる
慢性的なストレスで崩れます。
さらに進行してしまうと、限界を越して神経活動がシャットダウンする「超限界抑制」になってしまいます。
周りに影響されやすい人はセロトニン運搬遺伝子のS型を持っていることが多く、これを持つ人は感覚処理感受性という「情報を人より強く深く処理する傾向」を持ち、ほとんどのHSPにこれが備わっていたとの研究報告があります。
引用:敏感すぎる自分に困っています
「情報をより深く処理する」っていう言葉にしてしまうと、わかりにくいかもしれませんが、1つの物事に対して、とっても深く読み込んでしまうって言うものに近い気がします。
自律神経の乱れを整える方法は【詳細内容と感想】敏感すぎて生きづらい人の心が楽になる方法に書いてあります。

敏感すぎる自分に困っています。からわかる、HSPに見られる脳の特徴

脳内の情報処理量が極めて多いのもHSPの特徴です。
1つの感覚の取り込みが強く複数の感覚が多様に混ざり合い、五感を超えた感覚も活発のため、他の人が気づかないような日常の小さな変化に気づくことができるわけです。
引用:敏感すぎる自分に困っています
たしかに、その人のアイラインの色とか、前髪を切ったとか、機嫌が悪くなったとか…。
意外と気づかない人が多くてびっくりしたのが割と最近の出来事。
HSPは右脳優位に働くようです。
感覚的なものが強いという事ですね。文章で説明されるよりも、画像で説明したほうがいいのがこのタイプです。
イメージを持たせてあげないと、いろんな情報が入るので進みません。
現実のことを複数同時にこなすマルチタスクが苦手であるのもHSPの特徴ですが、それには外部からの情報を取り入れすぎていたり、内部処理が活発すぎたり、行動抑制が強すぎたりするなど多くの神経機能が関係しています。
引用:敏感すぎる自分に困っています
特に社会に出たての頃は、情報が多すぎて苦労しました。
いまなら、そんなに考えなくても言われたとおりにやればいい。という事が分かります。
HSPの人は、先を考えすぎてしまうのかもしれません。
敏感すぎる自分に困っています。かわらわかるHSPの生活が悪化する原因

複数の仕事を時間内に行わなければいけない、家事や仕事の忙しさはありませんか。
そんなマルチタスクの状況から1早く離れることです。騒音や怒鳴り声、罵声が飛び交う家や会社、多くの人が行き交う部屋や作業所、匂いや化学物質や電磁気の充満する室内や現場で過ごすことありませんか。
そんな目には見えない恐れのある場合はとにかく避けることです。
ひとりでいられる時間や空間がない、癒しの音楽や写真、植物や動物や構図などがない空間、昨日けない仲間や気軽に話せる人たちがいない環境。
そんなリラックスできない環境からすぐに去りましょう。引用:敏感すぎる自分に困っています
上記からわかるように、主にHSPの悪化の原因を担う要素はざっくりと分けて3つあります。
- 生活環境
- 心の癖
- 人間関係
生活環境と人間関係については、だいたい予想できると思います。
心の癖が一番難しいので、こちらを少し解説します。
心の癖とは?
現実を過大に評価し、独りよがりの思い込み癖、現実を決めつけたり部分的に見たり過小評価したりして自己満足する癖、自分を否定しモノゴトのことを悲観的に捉えて諦めてしまう癖、自分正当化し相手を恨み被害者意識に陥りやすい癖などです。
引用:敏感すぎる自分に困っています
私の場合だとこんな感じです。
- マイナス思考
- 白黒思考
- 過小評価
- すべき思考
- レッテル張り
本書ではもっと詳しく解説されています。
「~しなければならない」「~するべきだ」という考え方のクセがすべき思考です。
相手を決めつけてしまう事です。少しルーズなとこがあっただけで、この人はルーズだと決めつけてしまう事。
レッテル貼りは意識しているわけではありませんが、私の場合は大体の人において当たっています。
しかし、この考え方だと、本当はそうではない方との交流のチャンスを逃してしまう可能性があります。

敏感すぎる自分に困っています。からわかる、HSPとトラウマの関係

まず、トラウマとはなんなのか?わかりやすい文章があります。
イメージはつかめると思いますが、本書を読んでからはもっと理解しやすくなりました。
トラウマとは、心に残した傷のことです。心がショックを受けたときに、「戦う」か「逃げる」か「固まる」か、という動物的な反応を完了させないままに残した冷凍保存記憶ともいいます。
引用:敏感すぎる自分に困っています
脳の神経は、一時的なダメージなら修復可能だそうです。しかし、慢性的にダメージを受け続けると脳神経の発達に遅れをきたすのだそう。
冷凍保存されたトラウマを氷、と思えば想像しやすいかもしれません。
いつまでたっても解凍されないまま、脳の発達を遅らせている…。かなり重大だと思えます。

トラウマのできる原因
どんなことがそんなに激しい恐怖を与えるのでしょう。
慢性のトラウマは、成長の過程で頻回に繰り返される親からの否定的言動によっても生じてしまいます。
成長の過程で慢性に繰り返されるトラウマにより、注意、集中力や対人関係力、感情コントロール力の発達に問題が生じ、一見、発達障害のような状態像がもたらされることがあります。
引用:敏感すぎる自分に困っています
このトラウマと言うのは、壮絶なものとは限りません。
HSPにとっては、ちょっとした親の言動ですらもトラウマになりかねません。
親の言動がおかしいと感じながらも、親に逆らえずに親の思いを否応なく取り込んだ結果「建前の自分」が「本音の自分」を否定してしまいます。この抑えられた苦しい感情は、やがて怒りの感情に姿を変えて、様々な体の反応起こしていきます。
引用:敏感すぎる自分に困っています
私の場合は「うちの子は物分かりがいい」「将来は考古学者になりなよ」大学のブランド名にこだわるなどなど…。
- うちの子は物分かりがイイ→物分かりがよくないとダメなんだ
- 将来は考古学者になりなよ→将来は考古学者にならなきゃいけないのか
- 大学のブランド名にこだわる→私ってステータスみたいなもんなのか…
- ピンクきらい!→ピンクは選んじゃダメなんだ
両親二人とも押し付けるような人ではありません。特に母親は。
それでも、私は勝手にそう思い込んでしまったのです。
親との愛着形成が難しい
親との愛着形成が難しい理由は、HSPが故の理由が多いです。
人の感情や空気にとても敏感なので、親に対して見捨てられないかといった不安や、自分の気持ちを抑えてしまうことからうまく自分を出せなくなります。
その結果以下のようになります。
親との間に信頼や愛着は維持されにくく、過度に従順になり依存するか、逆に確執を抱えて離れるようにしてしまい、ついたり離れたりのほど良い関係を保つことが難しくなります。
引用:敏感すぎる自分に困っています
私の場合は、親が若干私に過保護すぎて、私もそれに一緒にくっついてしまうことが多かったです。
一度距離をあけてしまうと、親とどう接していいのかがわからなくなってしまいます。
親もよその人と言う感じがしてしまいます。なので実家に帰ってもあまり落ち着きません。寝転がっていいのかなあと考えてしまいます。
本書には「思い描いた自分を肥大化させ、等身大の自分がどこにも見つからないのです」と言う記載があります。
今まさに私がその通りです。
自分というものが全くよくわかりません。
誰にも打ち解けれない
「親密さの回避」と言う言葉があります。
敏感すぎる人は、様々な感覚が深く鋭いだけではなく、相手から頼られたり利用されたり、傷つかないうちに親密になりすぎたり、相手のマイナスの感情や感覚を感じ取ってしまい、「怖い」「いやだ」「気持ち悪い」と言う気持ちや感覚が強く働きます。
引用:敏感すぎる自分に困っています
上記のようなことがあるので、私自身もそうですが人に対する壁がかなり高いです。
簡単には信用できないです。なのでいつまでたっても親しくなれません。
昔は寂しくて色々チャレンジしましたが、現在はそのくらいの関係のほうがちょうどよく感じます。
自分の辛さを、なんとかわかってもらいたいけれど思うようにいかず、嫌われたくない、見捨てられたくない、傷つきたくないと言う気持ちが、「見捨てられ不安」をもたらし「親密の回避」をすることになります。
安心して相手に身を委ねることができなくなり、距離をとって付き合った方が良いと考えてしまうのです。
引用:敏感すぎる自分に困っています
分かってもらいたいけれど結局は伝わらないし、理解してもらえない。中には敵意をむき出しにしてくる人すらいます。
そういうような人に説明するくらいなら、距離を取って暮らしたほうが自分の気持ち的に楽です。
まとめ:敏感すぎる自分に困っていますの感想|生きづらい原因を知りたい人へ
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
私自身にも当てはまる箇所がいくつもあったので、参考にして改善していきたいと思っています。
- 敏感すぎるのは気質
- HSPは感覚が鋭すぎて情報を取捨選択するのが難しい。
- 全部を受け入れてしまうから疲れやすい
- HSPには脳とこころの特徴がある
- HSPは親子関係を築くのが難しい
2冊目のレビュー【詳細内容と感想】敏感すぎて生きづらい人の心が楽になる方法も書いていますので、よろしければ読んでいってみてください。
